認知症でも再び実感、現役の頃の接客業

2025.07.04 / エクセレント聚楽第

認知症は怖い、認知症になったら何もできなくなる、そんな印象が一般的に広く根付いている様に感じられます。

しかし、適切なセッティングさえあれば、認知症の方でも現役さながらの活躍をし、働いていたころの喜びを実感する事ができます。そしてその様子を広く一般の方に知って頂く事で、少しでも「認知症」に対するイメージをより現実的なものにして頂き、「思っていたよりも普通に話せる」という様な実感を広める為の活動があります。

京都を中心に活躍されている「まぁいいかCafé」という、いわゆる認知症カフェのイベントがあり、主催の方とのつながりからお誘いを頂き、えくせれんと聚楽第からお一人ご利用者様にご参加頂きました。

永らく営まれていた食堂

Aさんは現役の頃より、永らく食堂を営まれておりました。
ご家族様で経営されており、町の方々に愛されてきました。
Aさんはその頃の事を誇りに思っておられ、お話を伺うと昔の事を楽しそうに語って下さいます。

Caféでの接客

今回のイベントではホテルのレストランをお借りし、認知症当事者の方々がお客様へ配膳と接客を行うというものでした。

お客様として来られる方は予約制で、本イベントの趣旨を理解した上で、認知症当事者の方々とのコミュニケーションも楽しみに来られております。

もしかしたら注文と違ったメニューが出てくるかもしれない、注文自体を忘れられてしまうかもしれない、そんな不安も楽しみの一つと捉える心持ちで、イベントを楽しんで下さっております。

思い出される接客業

Aさんは接客が始まるとキリっと顔つきが変わり、にこやかな笑顔と共に注文を聞き、しっかりとした足取りでテキパキと動き始められました。

普段、施設内では見せなかった「接客中の顔」を発揮され、イキイキと「業務」をこなしておられました。配膳後も色々な質問をお客様から受け、昔の話を嬉しそうに語ってくださっております。

Aさんは普段の様子からは信じられない程の張り切りようで活躍され、緊張もされていた様です。

その日は2時間ほど立ち仕事を頑張られ、疲れから途中で切り上げられました。
とてもお疲れのようでしたが、その顔には充実感も溢れておいででした。

グループホーム・小規模多機能型居宅介護
エクセレント聚楽第
副施設長 石井 良典



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