グループホームエクセレント西東京が開設し1年が経ちました。
開設当初からのコロナ禍における外出、面会等の制限を強いられ、地域密着事業所でありながら事業所外への関わり合いが希薄なことが残念で仕方ありません。
2021年9月末、緊急事態宣言の解除に伴い、段階的にではありますが、「地域密着事業所」として地域との関わり合いを入居者様とともに職員一同深めていきたいところです。
冒頭でお話したとおり、外出などを自粛させて頂いていることもあり、レクリエーション活動は事業所内で実施しております。
エクセレントケアシステムの介護理念の中の「退屈させない日々の介護」のもと、「明るく・楽しく・元気」をモットーにし、入居者様の楽しみをひとつでも多くご提供させて頂きたい!との一心で、事業所内での入居者様の笑顔を引き出せる何かを模索していました。
ある日、入居者様との会話の中から「整容」についての話題を耳にしました。整容については多々あれど、ふと、爪とその周辺の整容をご提供する「ネイルケア」をご提供し、女性入居者様の笑顔を引き出そうではないかとの結論に至りました。
(管理者の私事ではありますが、かつて爪とその周辺の美容施術、いわゆる「ネイルケア」を生業としていた時期がありました。)
早速、女性入居者様の会話に参加させて頂きリサーチを開始。
予想通り、美容室でヘアカットやヘアカラーを楽しむように、ネイルケアを誰かに施術提供というかたちでのご経験のかたはおりませんでした。
「出かける時に少し(マニキュアを塗ることを)やったことがあるわ」「家事や畑仕事があったからそんなこと(ネイルケア)は無縁よ」とのご意見。
と、いうことは、はじめての爪の外面的美容後の笑顔が引き出せる!とプラス思考で臨むことを決めました。
実施日を「敬老の日」に設定し、事前に気負いせず楽しんで頂けるよう女性入居者様に「敬老の日、少しだけ私とご一緒に過ごして頂けますか?」とお伝えし、了承頂けました。
そして、実施のお時間に関しては、美味しく素敵な敬老会のお食事(昼食)前に実施できれば、素敵な爪先でいつも以上に入居者様の所作が「エクセレント」であるようにと午前中の昼食提供前までに爪先が乾く時間、午前11時過ぎころまでに終了するよう開始。
長時間だとお疲れになられてしまう可能性もあり、お一人に対しての所要時間を10分程度とし、爪の先端整え、ベースコート、ネイルカラー(マニキュア←本来はラテン語由来の「手のケア全般」のことですが、昨今はマニキュアといえばネイルカラーのことを指していますね。)とトップコート、筆でワンポイントのアート(花)と設定しました。
施術道具の用意はできた、さて…施術用のテーブル…ありました。
ベット用テーブル。実は稼働式、入居者様とのテーブル幅が非常に使いやすい幅。どの事業所にも数台あり、活用の幅が広いと個人的に思います。
入居者様お手元消毒からはじめ、爪の先端の整え(当日気乗りされない方には無理強いはせず)、マニキュア、花のアートを行いました。
花のアートについては、爪の整え同様乗り気ではない方には実施しないつもりでしたが、物珍しさもあっての事か、皆さまにご提供させて頂くことが出来ました。ご希望のお花のオーダー、「わからないからお任せ」の方には当日にお召しになっている洋服に合わせたり、お名前が花の名前の方にはそれを模した花のアートをご提供させてもらいました。
「おつかれさまでした。」と終了時にお声がけさせて頂いた際「良いもんだね!ありがとう!」「嬉しいよ」等(私に対する気遣いもあると思いますが)沢山の笑顔と感謝を頂戴したなかで、「別にやらなくてもいいよ、でもちょっとやってみるか」とはじめた入居者様への施術が終了した際の「恥ずかしいわね…」の一言の後の明るい表情での溢れる笑顔が印象的でした。
後日談…当日もさることながら、ふと、ご自身の爪先を目で追い、愛でていらっしゃる姿を拝見出来、施術提供させて頂いた本人が一番笑顔が溢れたのではないか…そう思わずにはいられませんでした。
これからの入居者様との日々の中でもエクセレントケアシステムの介護理念に基づいて笑顔溢れる事業所を入居者様、西東京職員一同、地域の皆様とともに創ります。
グループホーム エクセレント西東京
施設長 堀尾 郁子