会話の糸口としてのお食事の大切さ

2021.09.28 / スイート上桂

会話の大切さ

「〇〇さん、おはようございます」「おはよう」「今日も素敵な色のシャツですね。よくお似合いです」「あれ?ちょっと歩きにくそうですね」「そうやねん。右足が動きにくいんや」
利用者様と職員の声がフロアを飛び交い1日が始まります。上桂ではよく会話が交わされます。
昼食前には決まって、「いい匂いがしてきましたね」「何、炒めてはるんやろ?」など、お食事に関する話に会話が弾みます。
「さぁ、ご飯の前に発声練習をしたいと思います。職員の呼びかけで口腔体操が始まります。」
口腔体操は大きく口を動かして、「お食事を美味しく召し上がって頂きたい」という職員の思いで、毎日欠かさず行われます。「お腹空いてきたな」「そろそろ(ご飯)出来たみたいやな」日々、ご利用者との会話が、お食事の中からも生まれます。

このような日常の生活の中で会話を交わすことは、ご利用者様の心と体の変化を素早く捉え、体調の変化を見逃さないために重要なものであると考えています。お食事の時間は香りも含め、目で楽しんで頂き、味わって感じて頂くとともに、会話の糸口となる大きな役割があると考えています。

レクリエーションとしてのお菓子作りについて

スイート上桂では、コロナ禍のレクリエーションの取り組みの一つとして「お菓子作り」に取り組んでいます。
「今日は、皆さんとお菓子を作りたいと思います。」職員の呼びかけに「なに作るん?」「そんなん、出来るやろか」「簡単やな」お台所仕事の経験豊富な皆さんは、すぐに興味をもって取り組んで下さいます。
お台所仕事とは無縁??だったご利用者様は、先ずはスタイルから⁉と、ねじり鉢巻きのスタイルに。あまりの板のつき様に、みなさんの気持ちが和みます。興味をもって、身を乗り出して様子を伺っておられる方もおられます。
「お菓子作りレクリエーション」は、ご利用者様の様子を知ることが出来る活動となっています。職員は、お一人おひとりが、どのような形でお菓子レクリエーションに関わって頂けるのか、どの様にして、同じ形状のものを無理なく召し上がって頂けるのかを、事前に話し合います。

お菓子作りレクリエーションは、「作る」「食べる」にとどまらず、会話の糸口となり、ご利用者様に寄り添う介護を行う為に職員が出来ることを、全員で話合う場にもなっています。
8月は熱い日にぴったりの「抹茶白玉かき氷」を作り、皆さんに召し上がって頂きました。

最後に

お食事は、健康に暮らして頂くために必要であるとともに、ご利用者様との会話の糸口となり、信頼を築いていくための重要な役割があると考えています。ご利用者様と会話を交わし、お一人お一人の気持ちに寄り添った介護をするために、お食事やお菓子の時間が、そのための役割となれるように、職員一同「お食事・お菓子・特別行事食」など、益々工夫を凝らしてまいりたいと考えております。

グループホーム・小規模多機能型居宅介護
スイート上桂
調理員 山本 美紀



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