新しい春に思うこと ~スタートライン~

2022.03.25 / スイート帝塚山

「住吉歩けば歴史に当たる」住吉区の魅力

住吉区は大和川を渡ると堺市という大阪市最南部に位置し、西から順に南海高野線、JR阪和線、大阪メトロ御堂筋線が南北を貫くように走っています。大阪府下で唯一残る路面電車は、阪堺線と上町線の二線があり、『ちん電』の愛称で今も市民の足として親しまれています。

スイート帝塚山に勤めて半年の私は、路面電車に対して車がどう運転すればよいのか、ようやく慣れてきたところですが、自動車と路面電車が同じ道を走る様は、どこか懐かしく叙情的です。

また、住吉区には年始の初詣参拝者が多いことでも有名な住吉大社をはじめ、多くの由緒ある神社仏閣や史跡が存在しており、三古道(紀州街道、熊野街道、住吉街道)の街道沿いには古い町家も残っています。その一つひとつが歴史を語ってくれているようで、感謝の念が尽きません。

「住吉歩けば歴史に当たる」と言われているように、住吉街道沿いに建てられたスイート帝塚山の周囲にもたくさんのお寺があります。
人々が通りすがりに手を合わせる光景は、とても穏やかな気持ちにさせてくれます。

コロナ禍での『初詣』どうしましょうか?

住吉街道は長居(現在の長居交差点付近)から住吉大社の裏門を結ぶ街道筋で、住吉大社の境内を通り紀州街道へと繋がります。ホームの前も元日早朝より住吉大社へ初詣に行かれる人々で賑わいをみせていました。

「初詣行きたいよね。」「そりゃあねぇ~お正月だもの。」「じゃあ行こうよ!」ということで、1月3日(晴れ)にホームからほど近い(山門まで100m位)、朝日山 荘厳浄土寺(しょうごんじょうどじ)へお連れすることにしました。

体調のすぐれなかった入居者様には控えていただきましたが、2~3名ずつ、ぞれぞれのユニット担当の職員が同行し、15名の方にお参りしていただくことができました。

「なんだかね、気持ちがスーっとしたわ。どうもありがとう。」との声が聞かれ、近くとはいえ事故も無くてよかったとほっといたしました。

私は、毎日のように通勤でお寺の前を通していただいていますが、山門の脇には後村上天皇聖蹟碑が建てられており、お地蔵さまはいつもおんなじお顔で見護ってくださっています。

昨年秋、スイート帝塚山で勤め始めた頃、このお寺のことが気になって少し調べてみたのですが、平安時代末期、住吉社には住吉神宮寺、津守寺、荘厳浄土寺の住吉三大寺があり、住吉社や熊野参拝者にとって魅力いっぱいの観光名所だったそうです。

まだまだ続きがあるのですが、歴史は深く、とんでもなく長いお話になりそうなのでここではやめておきます。

次はやっぱり『お花見』ですよね!

朝晩はまだ肌寒さの残る今日この頃、日差しは随分と暖かくなり、少しずつ空気が春めき、桜の開花時期が話題に上がるようになってきました。
日本の春の風物詩『お花見』も、この二年は外出自粛でままなりませんでしたが、冬を超えた喜びを祝福するかのように咲き誇る桜の花は、ただ眺めているだけでふわりと心を軽くしてくれます。

ホームから一番近い桜の名所は万代池公園と教えていただき、早速下見に行ってきました。
池を取り囲むように桜の木が植えられており、お散歩されたり、ベンチに腰掛けて一休みされたり、ゆったりと配置された遊具で子供たちが遊んでいたりと、地域住民の憩いの場所になっているようです。

ホームに戻り、行成主任に「歩いて行き来するには少し距離があるけど、お連れできるかなぁ?」と話すと、「車でピストンすれば、大丈夫じゃないですか!」と心強い言葉が返ってきました。「よろこんでくださるかな?」そんな想いです。

新しい春にまたひとつ思うこと

スイート帝塚山の施設長に着任して約半年間、振り返れば様々な事がありました。
何より、入居者様やご家族の皆様、スタッフ達の明るい笑顔と優しい言葉が私の励みになりました。
また、現場を一番に考えてご指導くださる藤瀬執行役員には、目的を持った視点と目的を持たない視点の違いは大きいことを学ばせていただきました。

継続は力なりとよく言われますが、楽しくないことを継続するのは苦痛です。
苦痛なことは決して長続きしません。
「心の底から楽しい。」そして「一緒に喜びたい。」そんな想いの夢(目標)ならば、継続は力となり、より大きな夢を達成することができると思います。

目の前にいつもある一本の白い線
~スタートライン~
一歩踏み出すのに必要なものは
ほんの少しの勇気と行動。
心を繋げば其処に力が漲り、
「せーの!」で飛び出せるのではないでしょうか。
皆様、これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

グループホーム スイート帝塚山
施設長 山上 和恵



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