介護の仕事を始めて早いもので29年が経ちました。20年以上特養で過ごしてきた私は、若い頃はとにかく体を動かし走り回る日々でした。自らが親となり、実の母を亡くした頃から「介護人として目指してきた事は何だったのか?」と考えるようになりました。
介護福祉士を目指したのは高校2年生の時です。当時の老人ホームはかなり閉鎖的で暗いイメージでした。「自分が本当にやれるかどうか、ボランティアをしてみなさい。」と言う母の言葉で、高2の夏休み、近所の特養でボランティアを始めました。まだ介護保険もない時代で、高校生の私にもさまざまな仕事をさせていただいた記憶があります。夏休みは朝から夕方まで、ほぼボランティアをして過ごしました。そんな毎日は私にとって、とにかく充実した日々でした。「仕事として関わりたい」と確信したのもこの時です。
あの時、介護福祉士を目指し「人に寄り添ったケアをしたい」と思った事を、今だからこそできるのではないか感じています。
エクセレント立川プレミアに入職して、もう少しで2年になります。今は、技術を活かすだけでなく、スタッフが入居者様にどのように接しているのか、どのような心遣いをしているのか、またスタッフ同士の関係性を良好に保つにはどうしたら良いのか…など日々考えています。


最近では、介護主任と共同開催で「陽口ワーク研修」を月に数回行っています。「陽口」とは「陰口」の反対で相手の良い所を見つけて直接伝えようという試みです。毎回少人数ではありますが、参加してくれるスタッフは、他人から褒められると心の中がくすぐったくなったり、照れながら笑顔になったりします。そこにいるみんながとにかく笑っているのです。相手のできていないところを指摘ばかりして、空気を暗くさせるより、「陽口」を伝えるだけで、誰もが傷つかずに笑顔になり、自己肯定感を高めることができます。この考え方は1人から2人、2人から3人へと、少しずつ伝わっていくと信じています。
まだまだCTL(ケアテックリード)として至らない点はありますが、スタッフひとりひとりがお互いを認め合って良い関係性で入居者様に対応できる様、努力していきたいと思います。
みなさんも一緒に「陽口ワーク」で心あたたまる瞬間を味わってみませんか?
介護付き有料老人ホーム
エクセレント立川プレミア
CTL(ケアテックリード) 久保田美由紀