エクセレント徳島の屋上には、南に徳島市のシンボル眉山を望む滝のある庭園があり、入居者様にご利用していただいております。
屋上散歩中、畑をされていたり、幼少期土に親しまれていた方々の、植物を育てる楽しみをうかがううちに、一緒に育てたいと思う気持ちが生まれました。特に90歳以上の方々の園芸への熱意がすごくありました。
丁度その頃、趣味特技を問われるアンケートがあり、園芸と釣りと回答しましたところ、施設長より「施設で園芸をしませんか?」と声を掛けていただき、「今だ!やった!」と思いすぐに年間計画書案を作成し提出しました。
そこから、各部署と相談して協力を得ながら、屋上庭園の美しさを壊さないように、しかも楽しみが増えるようにと、昨年11月より準備をして今年4月からスナックエンドウ・いちご・ジャガイモ・プチトマトと、毎月余暇時間やレクリエーションの時間を利用して収穫をして頂いています。
R4年5月2日に植えたスイカは、日当たりのいい屋上ですくすく成長しました。
植木鉢のスイカは、一株しか植えていなかった為、出来た実も一つです。
美味しい時期を間違えないように、夕方の陽が和らいだころを見計らい、何人かの入居者様と何度か観察に行きアドバイスを頂きました。
そして、植え付け後88日。
R4年7月28日午前8時45分、真夏の晴天の中、屋上菜園のスイカを収穫しました。
沢山の入居者様を廻り、スイカを見て頂きました。
「重たいから、実が詰まっている。」「弦が枯れているから、今が食べごろよ。」「このスイカ頑張って大きくなったなあ。良く、育って偉い偉い。」「へぇ~屋上でもできるんやなあ~。」となでたり、ポンポン叩いて音を確かめられたり、抱いたりと皆で収穫を喜び合いました。
入居者様と一緒にスイカをカットしました。
切るまでは皆さんドキドキされており、見事食べごろの赤い実が見えると、自然と拍手がおきました。
スイカが苦手な方以外、皆さまに実食して頂きました。
1人分は、2~3口程度の1片ずつになりましたが、美味しくて餡子ぐらいの甘さがあるスイカでした。
99歳の入居者様より「あのスイカは甘かった。もっと食べたいから来年は、スイカを3個作ろう。」というリクエストを受け嬉しかったです。
最年長の103歳の男性は、毎日杖歩行にて中庭テラスから外を眺められて、「雨降っとるで?」と尋ねられます。晴れの日は「畑の水やりが大変だなあ。ようけ畑に水やりせんといかんな」と答えられ、雨が降っていたら、「てんほう。てんほう。良かった。」と答えられます。
天宝とは、天から与えられるものという意味だそうで、屋上菜園に命名して頂けないかと相談したところ、快諾いただけて、書道レクの際に書を揮毫して頂けました。
今屋上では、サツマイモが11月ごろの収穫に向けて育っています。
これからも入居者様に教えて頂きながら、新しい驚きと喜びに繋がるように継続していきます。
エクセレント徳島の特性を活かして、入居者様に「楽しかった。」と思ってもらえる日々を一緒に創造していきませんか?
介護付き有料老人ホーム エクセレント徳島
介護職 本間 哲子